2023/02/20

◆関税・輸入消費税の申告・納税について◆

海外ショッパーから12万円のバッグを購入しましたが関税の請求はありませんでした。私は脱税になりますか？

以前、お客様から頂いたご質問から
ぜひ知っておいてほしいなと思うものを
ご共有したいと思います。

Q.
以前、「海外発送」の商品を購入したのですが
受取時に関税の請求がありませんでした。
関税分浮いてラッキーと思ったのですが、
後から考えるとこれは脱税になってしまいますか？
心配しております。

A.
国税局ではないので正確なご回答は致しかねますが、
弊社の見解としましては、

16,666円を超える商品をご購入された場合は、関税・消費税を納税しなければなりません。

関税を納める義務がある者は、関税法第六条により「貨物を輸入する者」と規定されていますので
ご質問の場合、「商品の受取人」つまり、ご購入者様に関税および輸入消費税の納付や申告義務が発生していると考えられます。

海外から直接商品を受け取った場合は、購入者自身が「納税義務者」となります。
（海外発送者には日本国における関税・消費税の納税の義務や責任は発生しません。）

受取時に関税や消費税の請求がなかった場合
もしくは、想定より少ない請求だった場合は
故意、過失問わず、『脱税』を行っていると判断される可能性がございます。

早急に修正申告の手続きを行わなければなりません。

修正申告を行わず放置した場合は
何年かして国税局が事後調査に入ることがあります。
適正でないと判断された場合は
「追徴課税」などペナルティが課され
多大な金額を納めなければいけません。

▼参照▼▼
東京税関のよくあるご質問とその回答
（問）今回、郵便物と課税通知書が配達されましたが、どのような場合に税金が課されるのですか。

（答）課税価格が1万円を越える輸入郵便物は、原則として関税や消費税等の税金がかかります。したがって、課税価格が1万円以下の場合は、免税扱いとなりますが、品物の種類や用途によって免税適用されない場合があります。このため、同じ品物でも金額や用途によって税金がかかる場合とかからない場合があります。
　また、税関の検査では、輸入郵便物に貼り付けられた税関告知書の記載内容を参考にするとともに、必要に応じて郵便物を開被して内容品を確認していますが、税関告知書の記載内容が誤っていたり、不正確であるなどの場合には、適正な課税が困難となります。
　税関では、輸入者からの申し出や輸入後の輸入者への立入調査に基づき、課税額に過不足があれば是正することにより公平かつ適正な課税の確保に努めていますが、輸入郵便物の通関時に正確な税関告知書やインボイスなどの価格資料があれば、一層、迅速で適正な課税処理が可能となりますので、ご理解とご協力をお願い致します。

（引用URL：https://www.customs.go.jp/tokyo/yuubin/postal_q.a.html）
▲▲▲▲▲

また、追徴課税だけで済むならまだいいのですが
『無許可輸出入・虚偽申告犯』に問われる可能性が高くなります。

無許可輸出入・虚偽申告犯とは

『許可を受けることなく貨物を輸出入する行為
　偽った申告若しくは証明をし、又は偽った書類を提出して輸出入する行為』
（関税法第111条）

を指します。

なお、罰則は
【5年以下の懲役若しくは1,000万円(*)以下の罰金又は併科】

併科はどちらもということです。

（参照：税関：関税法の罰条 https://www.customs.go.jp/shiryo/batsujo.htm）

海外ショッパーから商品を「関税を払わずに（または関税額を少なくして）安く買えた！ラッキー」と思ったら、あなたは犯罪を犯しているかもしれませんので、本当に気を付けてください。

この点すごく注意したほうがいいとお伝えさせていただきたいです。

『脱税』は紛れもない違法行為となり、購入者様自身が『犯罪者』になってしまうのです。

これは、お客様にとっては最悪極まりないことになってしまいます。
安く買い物しただけで、人生を棒に振ってしまうなんて…という後悔をされないように弊社としては強く願っております。

「海外発送」の商品を購入される場合
（商品ページに『関税負担なし』の表記がある場合も同じく）は
その『脱税リスクが非常に大きい』と思ってください。

ご自身が「納税義務者」となりますので、
その点を十分に認識したうえで
ショッピングされることをおすすめいたします。

購入者様自身が「納税義務者」となりますので
上記で述べさせていただいたリスクを背負うのが
ご自身であるということです。

適正な申告・納税を行うには
『輸入許可通知書』『インボイス』など必要な書類を取り寄せ
通関前に輸入品内容物および商品価格の確認等を行い
通関業者と連携して適切な申告を行っておく必要があります。

なお、「国内発送」の商品を購入される場合は、
日本国内のショップやパーソナルショッパーが納税・申告をしておりますので
脱税をしてしまうリスクはまったくありません！

購入者様自身が「納税義務者」になることはなく、
知らず知らずに脱税をしてしまう心配も一切ございませんので
ご自身が「納税義務者」にならないためには
「国内発送」品を選択されることをおすすめいたします。

「国内発送」とは、
海外で買付を行ったのち、お客様に直送するのではなく、
一度日本のショッパーが日本で商品を受け取り、関税等の納付を済ませたうえで、
国内の購入者様にお届けする形を言います。

なお、弊社は、関税法・関税関係法令に則った正式な通関手続きを経て
適切に申告・納税を行ったうえで、商品をご購入者様へお届けしておりますので
取扱商品はすべて適正な納税済みの「国内発送」品となります。

将来に渡ってもより安心安全な商品をご購入者様へ提供しております。

ご自身が納税義務者にならないように対策をとっておきたい方には
「国内発送」の商品をご選択いただくことをおすすめいたします。

Q.「海外発送」（関税負担なし）という商品もあると思うのですが
　この場合は、購入者が納税義務者にはならないということでいいでしょうか？

A.このような場合も、受取人が納税義務者になります。
　16,666円を超える商品をご購入された場合は、関税・消費税を納税しなければなりませんので
　配送業者に依頼して「輸入許可通知書」「インボイス」を入手し
　適正な申告がなされているのかご自身で確認しておくことをおすすめいたします。
　
　納税義務者は発送者ではなく、受取人である購入者ご自身になりますので
　知らぬ間に脱税してしまわないように自己責任の上管理されると安心かと思います。