2018/02/04
既存の服の概念からの脱却 「Vaquera(ヴァケラ)」
ファッションを装った芸術的なプロジェクト
「Vaquera(ヴァケラ)」は、アラバマ出身のデザイナー Patric DiCaprio が2013年に立ち上げた、ニューヨークを拠点にするハイファッションブランド。
2017年秋のコレクションはVOGUEにも取り上げられ、その知名度も一気に上がりました。
どの服も挑戦的で、元の服に求められるシチュエーションを一度リセットして別の意味を持たせて再構成したようなデザインです。
「Vaquera(ヴァケラ)」はもともと商業的な意味合いでのファッションブランド設立ではないためか、流通量が少なく、入手が困難なものばかりです。
今、私がご紹介している商品も在庫1点のみというものがほとんどです。
その奇抜なデザインから日常のファッションへの落とし込みはなかなか難しいとは思いますが、それ故どこにもない服を着ることができるのが「Vaquera(ヴァケラ)」の面白さだと感じています。
ディストピアSF『侍女の物語』とのコラボレーション
2017年11月には、傑作SFドラマに着想を得たコレクションを発表しました。
作品は、Huluでドラマ化され、2018年にも日本で公開される『侍女の物語(The Handmaid's Tale)』
原作小説(著者:マーガレット・アトウッド)は、出版から30年以上の時を経て人気が再燃し、米Amazonのベストセラーになりました。この人気の再燃には、作品と現在アメリカが抱えている問題が背景にあります。
「Vaquera(ヴァケラ)」のPatric DiCaprioはHuluからコラボレーションを持ち掛けられたとき、即答で「イエス」と答えたそうです。
それは作中の、「政府によって決められた服装」というシステムがまるで「現代のファッションシーン」の延長線上にあるように感じたからだそうです。
今後もVaqueraの刺激的なムーブメントと継続して追っていき、その独創的なファッションをお手元にお届けしたいと思います。